梅雨時期きのこ図鑑

関東地方で梅雨時期に見られるきのこの情報をまとめました。

きのこ散策のお役に立てましたら幸いです。

※種類はだんだん増やしていきたいと思います。

食毒に関して記載していますが目安として考えていただき、複数の図鑑と見合わせるなどして慎重に判断してください。
また疑わしい場合は食べないでください。

きのこ図鑑は下記きのこカレンダーと連動しています。

目次

アカヤマドリ

アカヤマドリ|梅雨時期きのこ図鑑

【漢字】赤山鳥
【学名】Rugiboletus extremiorientalis

アカヤマドリのData

発生時期夏~秋
分布地域日本、ロシア極東地方、韓国、中国
発生環境樹林下(コナラ・クヌギ・シイなど) 
カサの色濃黄土色でビロード状
大きさカサの直径7~25㎝
食毒可食
別称
科属イグチ科 / アカヤマドリタケ属
分類菌根菌
似ているきのこコガネヤマドリ

アカヤマドリの特徴

梅雨時期から秋にかけて雑木林などで見られるきのこ。

アカヤマドリの特徴は何と言ってもその『大きさ』で、データ上ではカサの直径25cmとしましたが、時に30cmを超える個体もあり非常に存在感があります。

それ故に、見つけるとテンションが上がる人も多いのではないでしょうか。

カサの裏面はスポンジの様に無数の穴が空いた管孔(かんこう)タイプ。

カサの表面は、幼菌時は濃い赤茶色をしていますが、成菌になるとヒビ割れてメロンパンのような模様が出てきます。

幼菌と成菌でかなり見た目が変わるので注意してください。

アカヤマドリの幼菌
アカヤマドリの幼菌

尚、アカヤマドリは人以外にも好まれやすいようで、高確率で何らかの虫が入っています。

食用にする際は虫出しを忘れずに。

アカヤマドリの発見情報

タマゴタケ

タマゴタケ|きのこ図鑑

【漢字】卵茸
【英名】Ovori
【学名】Amanita caesareoides

タマゴタケのData

発生時期夏~秋
分布地域日本、朝鮮、中国、台湾、インド、ネパール、スリランカ、オセアニア、ロシア、(北アメリカ)
発生環境樹林下(ブナ科、カバノキ科、マツ、モミなど) 
カサの色赤~橙
大きさカサの直径4~15㎝
食毒可食
別称
科属テングタケ科 / テングタケ属
分類菌根菌
似ているきのこタマゴタケモドキ、ベニテングタケ

タマゴタケの特徴

赤から橙色のとても目立つカサを持つきのこ。

カサの縁にはっきりとした放射状の条線が確認でき、柄とヒダは黄色で柄にはだんだら模様があります(模様が確認できない場合もあり)。

基部に白いツボを持ち、これが幼菌時に卵に見えることが名前の由来。

その可愛らしい見た目からカルチャー方面でも非常に人気があります。

タマゴタケ
卵を破って出てきたようなタマゴタケ

カサの色は赤色以外に黄色いキタマゴタケ、茶色いチャタマゴタケ、白色のハマクサギタマゴタケなどがありますが、それぞれ似ている猛毒きのこがあるため同定は慎重に。

食べるのは文字通り『命懸け』です。

タマゴタケの発見情報

ニオイワチチタケ

ニオイワチチタケ

【漢字】臭輪乳茸、匂輪乳
【英名】Candy cap
【学名】Lactarius subzonarius

ニオイワチチタケのData

発生時期夏~秋
分布地域日本、韓国、中国(雲南省)
発生環境ブナ科の林内の地上 
カサの色褐色
大きさ2.5-5cm
食毒食不適
別称
科属ベニタケ科 / チチタケ属
分類菌根菌
似ている
きのこ
キチチタケ

ニオイワチチタケの特徴

カサ表面に環紋と呼ばれる幾重にも重なる円状の模様があり、またチチタケの仲間でカサを傷つけると白い乳液を分泌します。

そして最大の特徴はその匂い。

このきのこ、カレーの香りがするんです。

御影高校きのこ部さんのイベント展示で何度か乾燥したニオイワチチタケの臭いを嗅がせていただいたことがありますが、ビックリするくらいカレー臭でした🍛

乾燥ニオイワチチタケ
御影高校きのこ部さんのイベント展示にて

カレーの匂いがして、輪状の模様があり、乳液を垂らすからニオイワチチタケ。

これは一度覚えたら忘れませんね(笑)

ベニナギナタタケ

ベニナギナタタケ

【漢字】紅薙刀茸、紅長刀茸
【学名】Clavulinopsis miyabeana

ベニナギナタタケのData

発生時期夏~秋
分布地域日本
発生環境針葉樹や広葉樹の林下の地上に群生、または散生 
カサの色朱色、淡赤、もしくはピンク色
大きさ高さ5~14㎝
食毒可食
別称
科属シロソウメン科 / ナギナタタケ属
分類おそらく腐生菌
似ている
きのこ
ベニセンコウタケ、カエンタケ

ベニナギナタタケの特徴

林地の地面から赤い棒状のものがたくさん出ていたら、それはベニナギナタタケかもしれません。

名前の通り紅色で薙刀(なぎなた)型のきのこ。

白色で形状の似ているシロソウメンタケと一緒に混生している場合もあり。

ベニナギナタタケは林地に発生するのに対して、類似のベニセンコウタケは芝生、草地などに発生します。

ちなみにベニナギナタタケは食べられるきのこですが無味無臭で小さく、食用価値は低いです。

また似ているきのこに挙げたカエンタケは猛毒きのこのため注意が必要。

ベニナギナタタケの発見情報

>きのこ図鑑 索引

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この記事を書いた人

露木 啓(つゆきのこ)のアバター 露木 啓(つゆきのこ) 関東きのこの会 代表

『“キノコ”といったら露木までっ!』
元きのこ問屋の営業マン。
生産者さんからきのこを仕入れ、主に関東のレストランや生協さん、自然食品さんに卸す仕事をしていました。
また『きのこのじかん』という情報発信サイトできのこ記事も書いていました。
今は職業きのこから離れ、趣味としてきのこと付き合っています。
主に土日に散策してきのこを撮ったり。
また、きのこの歌を作詞作曲し歌っています。

・ベーシックきのこマイスター
・ヨコハマきのこ大祭実行委員

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