こんにちは。きのこのかわいさ知らしめたい!ちょこすき~☆です。
少し静かな気持ちになりたいときは、神社へ詣でるのがよいのではないでしょうか。神社には鎮守の森があり、きのこ観察にもおすすめですよ。
今日は不思議な見た目のカンゾウタケに会いに行きましょう。
カンゾウタケってどんなきのこ?
カンゾウタケは以下の特徴を持っています。
- 形は肝臓や牛の舌状
- 直径10~20cm
- 表面は赤紅色~暗赤褐色
- 表面に微粒がある
- 肉は赤と白の縞模様
- 赤い汁を含む
- 管孔ははじめ黄白色や淡赤色、のちに暗赤色
- 柄はない
えー……きのこの特徴の説明ですが、なんだか獣肉の説明に見えますね。一見するときのこに見えない変わった色・形をしているんです。
カンゾウタケはいつ・どこで会えるの?
カンゾウタケは初夏にシイ・カシなどの古木の幹から出ます。
根元近くの木の股などに発生することが多いため、何もないように見えても洞などをのぞき込んでみれば奥の方に真っ赤なカンゾウタケが生えていたりします。
基本的に若い木には生えませんので、大木を探しましょう。また、カンゾウタケは心材の褐色ぐされを起こすので、朽ちそうな古木によく見られます。
大自然の中よりも、古い神社の鎮守の森などの人の手が入って守られているような場所の方が、スダジイの大木は見つけやすいでしょう。シイの大木があるのは神社に限りませんが、神社なら観察にも行きやすいのでおすすめです。
カンゾウタケの名前の由来
肝臓のように真っ赤で形も似ているため、カンゾウタケと名づけられました。また、上で説明したように、牛の舌のような形にもなり、臓器を連想させる見た目です。
肝臓や牛タンに例えられるきのこなんて、カンゾウタケだけだと思います。似たきのこはありませんので、すぐに覚えられると思います。
見た目はまるでホラー!?
古木からニョロっと出ている様子はまるで舌のよう。ぶつぶつとした表面も味蕾に見えてきませんか?まるで大木があっかんべーをしているみたいで、妖怪みたいに感じます。
このようなものが森の大木から出ている様子は異質すぎて完全にホラーです。
外観だけでなく、カンゾウタケを切ってみると霜降り肉のような色合いをしていて、本当に肉のように見えてきます。内部も獣肉っぽくてなかなかのホラー。
スライスして観察してみた様子がこちら↓
まだ若い個体だったので肉が白っぽいですが、見ただけなら肉と言っても騙されるような色合いですよね!この肉のような見た目から、「貧者のステーキ」という別名もついています。とりたてておいしいわけではないようですが……。
なお、においはいたって普通の、さわやかなきのこ臭ですので実物を見て騙されることはないと思います。安心してください!
カンゾウタケの食レポはこちら↓
おわりに・古いお社を訪ねてみよう
スダジイは神社に植えられていることが多い木ですので、古くからあるお社を訪ねてみるとよいでしょう。
カンゾウタケが発生する時期は関東地方ではゴールデンウィークごろにあたりますので、古い神社などを訪れた際には探してみてはいかがでしょうか。
ただし、神社には禁足地や植生保護のため立ち入り禁止の場所なども多いと思うので、立ち入っても大丈夫な場所かよく確認してくださいね!採取したい場合は地権者か管理者に許可を取りましょう。私有地でのきのこ採取は窃盗にあたりますのでご注意ください。
それから、個人的に神社できのこ散策をする場合は、神様へお参りしてからにしています。はじめてカンゾウタケを探しに行った際、神様へ「きのこ見に来ましたよ」と報告してから探したらあっさり見つかったので、きっと神様がここにあるよと教えてくれたのだと思っています。
私はあまりスピリチュアルなことは信じないタイプではありますが、日本人の生活に密着した自然神信仰は持っています。そこに礼儀や節度がついてくると思うのですよね。
きのこのかわいさ知らしめたい!きのこってかわいい。きのこってふしぎ。きのこっておもしろい。みなさんも森であっかんべーをする不思議でおかしなカンゾウタケに会えるといいですね。
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