食物繊維やミネラルを含むキノコは、デトックスに向いた食材と言われています。
その中でもどのキノコがデトックスに最適なのか、文部科学省の発表している食品八訂のデータを使って調べてみました。
おすすめは次の3種類です。
- ぶなしめじ
- えのきたけ
- エリンギ
この3つは、不溶性食物繊維とカリウムをバランスよく含有し、なお且つ気軽に購入できるという特徴があります。
それでは詳しく見ていきましょう!
デトックスとは
デトックス(detox)の語源は、『解毒』の英語“デトキシフィケーション(detoxification)”から来ています。
つまりデトックスとは、体内に蓄積された”毒”を体外に排出する事なんです。
ただ『毒』と言っても、毒キノコの様な直接的なものでは無く、日々の生活の中で知らず知らず体内に溜まっていく『身体に悪い物』全体を指します。
例えばこういったものです。
- 排気ガス
- 環境ホルモン
- 食品添加物
- 老廃物
- 活性酸素
など
すぐにお腹を壊したり倒れたりしてしまうほどの強力な毒ではありませんが、徐々に身体に影響を及ぼして疲れやすくなったり、不健康になっていくモノ。
こういった毒を体外に排出する事を『デトックス』というわけです。
デトックスは腸をきれいにすること
デトックスは毒を体外に出す事でした。
では、どうやって体外に排出すれば良いのでしょうか。
おそらくみなさんの想像した通り。
体内に取り込んだ毒は、そのほとんどが便と尿で体外に排出されます。
つまり、デトックスは【腸をきれいにすること】とも言えるんです。
キノコは食物繊維とカリウムが豊富なデトックス食材!
腸をきれいにする食材の代表格と言えばそう、『キノコ』でしょう!
キノコは食物繊維が多いと聞いたことがある人は多いと思いますが、中でも水に溶けにくい不溶性食物繊維を豊富に含んでいます。
不溶性食物繊維は整腸作用があり、体内の老廃物や有害物質を絡めて便として体外に排出する効果が期待できます。
またキノコにはミネラルの一種、カリウムも豊富に含まれています。
カリウムには利尿作用があり、体内の過度な塩分などを排出してくれるんです。
これはもう、『キノコはデトックス食材』と言っても過言では無いでしょう!
という事で今回は、文部科学省が公式に発表している日本食品標準成分表2020年版、通称『食品八訂』から、『不溶性食物繊維』と『カリウム』の含有量が多いキノコを調べてみました。
それぞれランキング形式で、ベスト10を発表いたします!
キノコの不溶性食物繊維ランキング ベスト10
きのこ名 | 水溶性 食物繊維 |
不溶性 食物繊維 |
食物繊維 総量 |
|
---|---|---|---|---|
1位 | 生しいたけ(原木栽培) | 0.4g | 5.1g | 5.5g |
2位 | あらげきくらげ | 0.8g | 4.8g | 5.6g |
3位 | まつたけ | 0.3g | 4.4g | 4.7g |
4位 | 生しいたけ(菌床栽培) | 0.4g | 4.1g | 4.6g |
5位 | くろあわびたけ | 0.2g | 3.9g | 4.1g |
6位 | うすひらたけ | 0.3g | 3.5g | 3.8g |
7位 | えのきたけ | 0.4g | 3.5g | 3.9g |
8位 | エリンギ | 0.2g | 3.2g | 3.4g |
9位 | ぶなしめじ | 0.3g | 3.2g | 3.5g |
10位 | まいたけ | 0.3g | 3.2g | 3.5g |
可食部100g当たりの数値です。
参考:文部科学省の日本食品標準成分表2020年版(八訂)
キノコの不溶性食物繊維ランキング、1位に輝いたのは原木しいたけ(5.1g)でした!
香りと出汁だけでなく、食物繊維もすごかったー!
言われてみれば、特に軸部分を手で裂いてみると繊維がしっかりしている感じがします。
また、4位に菌床しいたけ(4.1g)が入っていて、どちらも好成績です!
2位は、歯ごたえからいかにも繊維が多そうなアラゲキクラゲ(4.8g)。
実は、食物繊維の総量では原木しいたけを抑えて1位でした。
3位は、デトックスのためとはいえそう気軽には買えない高級キノコのまつたけ(4.4g)がランクインしています。
キノコのカリウムランキング ベスト10
きのこ名 | カリウム | |
---|---|---|
1位 | まつたけ | 410mg |
2位 | ぶなしめじ | 370mg |
3位 | やなぎまつたけ | 360mg |
4位 | マッシュルーム | 350mg |
5位 | えのきたけ | 340mg |
6位 | エリンギ | 340mg |
7位 | ひらたけ | 340mg |
8位 | ほんしめじ | 310mg |
9位 | くろあわびたけ | 300mg |
10位 | 生しいたけ(菌床栽培) | 290mg |
可食部100g当たりの数値です。
参考:文部科学省の日本食品標準成分表2020年版(八訂)
カリウムのランキングで1位に輝いたのはキノコの王様まつたけ(410mg)でした!
香りと価格とだけでなく、実は栄養も豊富だったんですね。
2位は万能食材のぶなしめじ(370mg)、3位はなかなか売っているのを見かけないやなぎまつたけ(360g)がランクインしています。
注意:食品八訂のデータはあくまで参考程度に考えよう
不溶性食物繊維、カリウム共に言えることですが、食品八訂のデータはあくまで参考程度に考えておいてください。
キノコの成分には個体差があり、例え同じ種類でも栽培環境や培地原料、採取時期などによって変わるからです。
例えば菌床栽培で、培地中に貝化石などのミネラルを多く含む原料の割合を増やしたら、カリウムの値が格段に増えるかしれません。
ただ、全てのキノコの栄養成分を調べることなど到底できないので、今回は食品八訂のデータを参考にして話を進めさせていただいています。
デトックスにおすすめのキノコ3選!
どうやらデトックス食材のキノコとしては、不溶性食物繊維とカリウムの含有量が多いまつたけが優秀です。
ただし、まつたけは現在の所人工栽培が出来ず、デトックスのために定期的に食べるのは季節的にも、そして金銭的にも難しいでしょう。
そこで関東きのこの会では、不溶性食物繊維とカリウムをどちらもバランスよく持ち、どこでも売られていて、なおかつ買いやすい価格の、次の3つをデトックス向けキノコとしてお勧めしたいと考えました。
- ぶなしめじ
- えのきたけ
- エリンギ
デトックスをしたいとお考えでしたら、ぜひこの3種類のキノコを日々の食事に取り入れてみてください。
まとめ
- デトックスは体内に溜まった毒を体外に排出する事
- デトックスは腸をきれいにすることが大事
- キノコは不溶性食物繊維とカリウムが豊富な『デトックス食材』
- 不溶性食物繊維とカリウムをバランスよく含み、なおかつ入手が簡単なぶなしめじ・えのきたけ・エリンギがデトックスにおすすめ!
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