まいたけは香り高く出汁もよく出るので、お味噌汁にするととても美味しいきのこです。
ところが、そんな美味しいはずの”まいたけのお味噌汁”に、こんな良からぬウワサがまことしやかに囁かれているのを聞いたことはありませんか?
『まいたけで味噌汁を作ると汁が黒っぽくなるんですって!』
黒っぽいお味噌汁?・・・なんかあまり良いイメージではないですよね。。
これは関東きのこの会で白黒はっきりさせなければ!
ということで、まいたけの煮汁は一体どんな色なのか実際に試してみました。
まいたけとえのきの煮汁を比較
まいたけと、比較用にえのきを同じ分量ずつ用意し、同じ時間だけ煮出してみました。
それぞれの煮汁がこちらです。
たしかに、まいたけの煮汁の方が明らかに黒っぽくなっていますね。
紅茶かっ☕というくらい色が付きました。
これはまいたけの黒い色素が水溶性で汁に溶け出したためです。
しかし知識としては知っていましたが、ここまで黒い汁が出るとは思っていなかったので、こうやって試してみるというのも大事ですね。
まいたけの黒い汁は美味しさのバロメータ?
『黒っぽい味噌汁ってなんか食欲わかない・・・』
という意見もありますが、それはもったいない!
まいたけ入りの味噌汁が黒っぽいのは”美味しい証拠”なのです。
実は、まいたけの美味しい成分や栄養には水溶性のものが多くあります。
まいたけの黒い色素と共に水溶性の旨味や栄養が汁に溶け出しているから、とても風味豊かな美味しいお味噌汁が出来るわけなんです。
まいたけの主な水溶性の成分
- グアニル酸・・・美味しさの素、旨味成分の一種。
- グルタミン酸・・・こちらも旨味成分の一種。
- 食物繊維・・・食物繊維には水に溶けやすい水溶性食物繊維と溶けにくい不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は便通をよくし、コレステロールを吸着して外に排出します。
- MDフラクション・・・免疫力を高め生活習慣病予防にも効果が期待できます。
- MXフラクション・・・コレステロールや中性脂肪を下げる効果が期待できます。
まいたけのお味噌汁が黒いということは『味噌汁の中にまいたけの栄養や旨味が溶け出している証拠』とも言えます。
まいたけの旨味や栄養をしっかり摂ろうと思ったら、溶けだした旨味も栄養も全部摂れる”汁もの”が最適ってことですね!
まいたけの黒い汁は美味しい証拠!のまとめ
- まいたけは風味がよく出汁も出るのでお味噌汁にするととても美味しい
- でも、まいたけで味噌汁を作ると黒っぽくなってしまう・・・
- 実はまいたけから溶けだす黒い汁は旨味や栄養がしっかり溶け出している証拠だった!
おまけ:まいたけを使ったお味噌汁レシピ
《料理名》
『まいたけとほうれん草のお味噌汁』(3~4人分)
《調理時間⌚》10分
《材料》
- まいたけ・・1パック(約100g)
- ほうれん草・・1株
- 水・・600cc
- 味噌・・大さじ2~3(お好みで調整してください)
- 顆粒だしの素・・適量
- 小ネギ(お好みで)・・適量
《作り方》
- ほうれん草を5センチくらいの長さにカットする。
- 鍋に水と顆粒だしの素を入れ火にかけます。
- 煮立ってきたら中火にし、まいたけを食べやすい大きさに手で割り入れながら5分くらい加熱します。
- ほうれん草を入れ(ほうれん草は色落ちするので)すぐ火を止め味噌を溶かし入れます。
- 再加熱してぐらっとひと煮立ちしたら火を止めて出来あがり。
まいたけは加熱しても独特のシャキシャキ感が残ります。実は歯触りが良いきのこなんです。
やっぱり風味、香りがたちますねぇ。
今回は純粋にまいたけの味を楽しむためまいたけとほうれん草のみで作りましたが、薬味に小ネギをいれても美味しそうです(とレシピを書く段階で思いつきました)。
まいたけのお味噌汁、黒くなるからって敬遠せずぜひお試しください。
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