きのこの女王キヌガサタケの成長スピードにびっくり!お家できのこ栽培

キヌガサタケというきのこを知っていますか?

レースを纏ったとても美しい見た目のきのこで『きのこの女王』というすごい異名を持っています。

きのこの女王 キヌガサタケ

春〜夏にかけて竹林に発生しますが、発生から消えてしまうまでの期間が短いためきれいな状態に出会えるのは稀なきのこです。

(といっても露木はそもそも天然物のキヌガサタケに会ったことがありません。父は地元で見たそうなので近隣にも生えるんでしょうけど)

”頭部から臭い匂いを発し虫に舐めさせその虫が糞をすることで胞子を遠くに運ぶという、およそ”女王様らしくない”生態も好きです。

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先日露木の自宅に、そのキヌガサタケの卵が送られてきました。

そういえばクラウドファンディングのリターンでお願いしてたっけ、忘れてた!

ということで早速キヌガサタケ栽培に挑戦してみました。

目次

キヌガサタケの人工栽培

送られてきたキヌガサタケの卵は天然モノではなく人工栽培されたものです。

国内で始めて人工栽培に成功したのは岐阜県郡上市にあるきのこ生産メーカーハルカインターナショナルさん。

ハルカインターナショナルさんは菌床椎茸で有機JAS認証を取得したことでも有名な会社です。

オーガニック食品を中心に扱う自然食品店や高級スーパーにはたいていハルカさんの有機椎茸が置いてあります。

こちらがキヌガサタケの人工栽培に成功した時のプレス記事。

岐阜県のキノコメーカー、ハルカインターナショナルが 日本で初、キヌガサタケの商用人工栽培に成功

有機JAS椎茸といいキヌガサタケといい、かなり攻めている生産者さんですね!

クラウドファンディングのリターンで入手

そんなハルカさんがクラウドファンディングを募っていました。

概要を引用するとこんな感じです。

有機JAS菌床キノコメーカーのハルカインターナショナル(岐阜県)はキノコの女王、キヌガサタケの人工栽培に成功しました。2019年夏季から本格栽培を始めるのに合わせて、優雅な白いマントを広げる様子を、皆さんに楽しんでもらうため、キヌガサタケが発生する幼菌を、栽培キットとして販売することにしました。

この支援のリターンに【鑑賞・食用 キヌガサタケのタマゴ8個セット】があり、もう即!応募していて約半年後、忘れていた頃にタマゴが届いたのでした。

キヌガサタケの卵セット方法

キヌガサタケの”栽培”といってもハルカインターナショナルさんのところでほぼ8~9割育ててくれているため、あとは育成させて収穫するのみ。

ハルカさんありがとうございます!

生物(なまもの、せいぶつ、どっちでとっても可!)なのですぐダンボールから取り出しセットします。

キヌガサタケのタマゴ、これだけ見てもきのこには見えませんよね?!

キヌガサタケのタマゴ

それでは育成に向けて卵をセットしていきます。

紙コップやジャムの空きビンなど、何種類かの器に入れて水を上げました。

キヌガサタケのタマゴ

そして驚くべきことにセットしてから30分後、卵が割れはじめました!

えぇ、早すぎ(笑)

キヌガサタケ、驚異の成長スピード

割れ目からグレバと呼ばれる頭部分が見えてきました。

キヌガサタケのグレバ

この第1形態がまた・・・女王というより、化物?

マリオの土管から出てくるパックンフラワーを彷彿とさせる形です。

キヌガサタケをよく知る菌友によると、栽培品のキヌガサタケは天然ものに比べてグレバが一回りくらい大きいようです。

育ちが良いのかな?

そしてここからがすごかった!

キヌガサタケは驚異のスピードで成長していきました。

どのくらい早いかというと軸がどんどん伸びていくのが肉眼でわかるほど。

キヌガサタケの栽培キット

この長さの軸が卵の中に収納されていたなんて信じられない。。

そしてここからグレバの中に折りたたまれていたレースが開いていきます。

このわずかな空間に入っているレースが

キヌガサタケの栽培キット

だんだんと下に降りてきて

キヌガサタケの栽培キット

降りてきて・・・

キヌガサタケの栽培キット

開きます。

キヌガサタケの栽培キット

まるで作り物みたいですが、本物のきのこです。

うーん、神秘的。

同じくクラウドファンディングのリターンを受け取った方(タッつん様)が成長の様子を動画に収めていました。

快く了承をしてくださったのでツイートの動画を掲載させていただきます!

ぜひ動画を再生してみてください。

うわーすごい!これはきれい!!

ちなみに成長のスピードですが露木家の場合、

タマゴが割れて上に伸びるまで約40分。

そこからレースが開ききるまで約30分でした。

肉眼でぐんぐん成長しているのがわかるほどのスピード。

うーん、きのこってすごい。

レースを纏うと途端に女王の華麗さと風格が備わるキヌガサタケ。

とても美しかったです。

キヌガサタケ撮影会

せっかくなのでごちゃごちゃした台所ではなく外で撮影しました。

キヌガサタケの栽培キット

開いたレースをいろいろ観察します。

この精巧なレースがきのこの作り出したものとは。

キヌガサタケの栽培キット

キヌガサタケを食べてみた

キヌガサタケは食用きのこです。

中国では高級食材で薬膳鍋のお店などでは乾燥品を戻したものが入っていることがあります。

露木も食べたことがありますが生は初。楽しみです!

人によってはグレバ(頭部)も食べるようですが、この部分がちょっと匂うので今回は見送り。

ちなみにタマゴ部分も食べる人がいるそうです。

今回は軸とレースのみを料理しました。

出来上がったのはキヌガサタケのお吸い物!

キヌガサタケのお吸い物

意外とダシが出ていてビックリしました。
レースの食感がシャクシャクして面白いです!
美味しくいただきました。

お家でキヌガサタケ栽培まとめ

キヌガサタケの家栽培、もちろん『珍しいきのこを食べる楽しみ』もありますが、それ以上に目の前でどんどん育っていく様子が観察できたことに感動しました。

あのタマゴの中に長い軸やレースが入っていたなんて未だに不思議。。

そしてレースを纏ったキヌガサタケの美しい立ち姿にまた感動!

すごく貴重な体験となりました。

ハルカインターナショナルさんのクラウドファンディングは現在終了していますが、通販での展開も視野にいれているようです。期待しちゃいますね!

販売が始まりましたらぜひ体験ください!

・・・ちなみにキヌガサタケの頭部は家の敷地に生えている竹の付近に帰しておきました。

万が一来年生えたらラッキー、なんて(笑)

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この記事を書いた人

露木 啓(つゆきのこ)のアバター 露木 啓(つゆきのこ) 関東きのこの会 代表

『“キノコ”といったら露木までっ!』
元きのこ問屋の営業マン。
生産者さんからきのこを仕入れ、主に関東のレストランや生協さん、自然食品さんに卸す仕事をしていました。
また『きのこのじかん』という情報発信サイトできのこ記事も書いていました。
今は職業きのこから離れ、趣味としてきのこと付き合っています。
主に土日に散策してきのこを撮ったり。
また、きのこの歌を作詞作曲し歌っています。

・ベーシックきのこマイスター
・ヨコハマきのこ大祭実行委員

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