近所を散歩していると、畑に併設されている直売所で、稲わらが1束100円で販売されているのを発見しました。
稲わらの相場なんて知らないですが、これは安い!
実は、前から稲わらできのこが栽培出来るんじゃないかと思っていたんです。
早速購入して、『稲わらきのこ栽培』に取り組んでみました。
栽培の様子を動画にまとめたので、併せてご覧ください。
稲わらきのこ栽培に使った材料
稲わらきのこ栽培に使用した材料を紹介します。
- 稲わら
- 空きペットボトル
- 種菌
- フタ
稲わら
まずは培地原料となる稲わらです。
この稲わらを分解して食べることで、きのこの菌糸が成長していきます。
他の栄養体は一切加えませんでした。
空きペットボトル
培地を入れる容器は、空きペットボトルを用いました。
ネタになるかもと思いコカ・コーラと三ツ矢サイダーのペットボトルを選択しましたが、正直言って、もっと向いている容器にした方が良いでしょう。
今考えているのは、100円ショップで販売されている『ウェットティッシュ・ケース』です。
ウェットティッシュの乾燥を防ぐため密閉性が高く、形的にも稲わらを詰め込みやすそうです。
その他、コンビニやカフェなどでテイクアウトしたアイスコーヒーのカップなんかも、おしゃれで良いかもしれません。
種菌(ヒラタケ、サンゴハリタケ)
きのこの菌糸です。
今回は、ヒラタケとサンゴハリタケで実験してみました。
ヒラタケの種駒は、通販で購入できます。
木の栓にヒラタケの菌糸を蔓延させたもので、普通は丸太などに打ち込んで原木栽培に使用します。
サンゴハリタケは、森産業さんからいただいた栽培キットを用いました。
フタ
稲わらを詰め込みやすいようペットボトルの上部をカットしたため、乾燥を防ぐフタが必要です。
ヒラタケの培地にはお皿を、サンゴハリタケの培地には、マッシュルーム栽培キットに付いていたプラスチックのフタを乗せました。
これが裏目に出るとは……
自作の稲わら菌床づくり
それでは、実際に稲わらで自作のきのこ培地を作った手順を紹介します。
- 稲わらの殺菌
- 容器の準備
- 詰め込み、菌付け
- フタをする
稲わらの殺菌
稲わらを鍋で20分程度ぐつぐつ煮て、熱殺菌します。
容器の準備
稲わらを詰め込みやすいように、ペットボトルの上部をカット。
また、側面からきのこが生えるよう、数カ所に穴をあけました。
詰め込み、菌付け
殺菌後、冷ました稲わらをペットボトルに詰め込んでいきます。
この時、隙間が出来るとそこにきのこが生えてしまうので、出来るだけぎゅっぎゅっと押し込んでください。
ある程度稲わらを入れたら、きのこの種菌を入れます。
その上に稲わら、次は種菌と言った具合に、ミルフィーユ状にしていきます。
容器の上ギリギリまで詰め込んでください。
フタをする
乾燥を防ぐため、菌床の上にフタを乗せれば、自作稲わら菌床の完成です。
稲わらきのこ栽培の日々の管理
きのこは乾燥に弱いので、毎日水やりをします。
霧吹きでペットボトルの周囲に水をかけ、フタを外して上部からも霧吹きしました。
ヒラタケの菌糸が伸びてきているのを確認
栽培を始めて数日後、菌床全体が白っぽくなってきました。
フタを開けてみた様子。
クモの巣のような白い糸が、密度高く張り巡らされているのが確認できます。
これが、ヒラタケの菌糸です。
どうやら順調に育ってくれているようです。
一方、サンゴハリタケの菌床も全体的に白っぽくなってきているものの、菌糸は見えません。
ヒラタケより成長が遅く感じます。
サンゴハリタケの培地にトリコデルマが発生
栽培開始から1カ月後、サンゴハリタケの培地に緊急事態が発生してしまいました。
菌床内に、緑色に変色した部分が見えます。
これは『トリコデルマ』に感染した証です。
トリコデルマは、他の菌を侵食して成長を阻害する菌で、きのこ栽培においては天敵とされてます。
放っておくと、1~2週間くらいで菌床全体に広がってしまうだけでなく、他の菌床にも感染する可能性があります。
残念ですが、サンゴハリタケの菌床は屋外に隔離しました。
幸いヒラタケは感染していなかったので、大切に栽培します。
尚、サンゴハリタケにトリコデルマが感染した理由は定かではありませんが、フタに穴が開いていたことが原因の一つかなと考えています。
マッシュルーム栽培キットに付いてきたフタなので、きのこ栽培に向いているかなと考えたのですが、しっかりしたフタを用意した方が良さそうです。
稲わら培地からヒラタケが生えてきた
11月中旬のある朝、会社に行く前に培地に水をあげていると、ペットボトルの中にヒラタケが生えているのを発見しました。
ついに、稲わらの培地からきのこが生えてきてくれました!
長かった……
仕込んだのは4月ですから、実に7カ月もかかりました。
これは、ヒラタケの栽培適期が秋~冬のためだと考えられます。
11月になり、ヒラタケの好む温度になってきたので、一斉に生えてきたのでしょう。
なにせ、別称で寒茸(カンタケ)と言うくらいですから。
本来は、夏の終わりから秋頃に仕込むと良さそうです。
ただ、残念なことに、ヒラタケはペットボトルの内側に発生していました。
本当は、側面に開けた穴からニョキニョキ生えてきてほしいのですが…
穴が開いているところは、その分乾燥しやすいので、ここから発生させるのは難しいかもしれません。
また、ペットボトルの上部からもヒラタケの発生を確認しました。
ヒラタケを収穫
上から生えてきたヒラタケは順調に育ってくれました。
成長の様子をタイムラプス動画に収めたので、ぜひご覧ください。
数日後、手のひらサイズに開いたので収穫します。
あんな細い稲わらから生えたとは思えないくらい、しっかりしたヒラタケが収穫出来ました。
バターソテーで食べてみた
せっかくなので、収穫したヒラタケはバターソテーで頂きました。
旨味が強く歯ごたえもあり、とても美味しかったです!
自作の稲わら培地はまだ残っているので、次のヒラタケが採れるように引き続き栽培を続けてみます。
まとめ
- 稲わらできのこが栽培出来る!
- ヒラタケが栽培しやすい
- トリコデルマに要注意
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