夏から秋にかけて、『近所に大型のきのこが発生した!』などとよくニュースに取り上げられる天然きのこがあります。
それがニオウシメジ(仁王しめじ)です。
天然物は1株で数十Kgを超え、高さ・幅は1m以上に育つこともあり、ニュース記事では大きさをアピールするために、発見者が隣に並んだ写真を掲載するのが定番となっています。
市販のぶなしめじが1株100~200gくらいなので、その50~100倍・・・とんでもない大きさです!
実は今年の夏、なんとそのニオウシメジを入手し食べることが出来ました。
というのも、茨城県の七会きのこセンターさんが人工栽培に成功して、通販で購入できるようになったからなんです。
ということで今回は、これから流行るかもしれない、とても大きくて美味しいきのこ『ニオウシメジ』を詳しく紹介していきます!
ニオウシメジ(仁王しめじ)とは
ニオウシメジは、夏から秋にかけて畑や道端、公園などに発生する超大型のきのこです。
カサ・軸とも白~象牙色で、カサの直径は10~30cm、軸の長さは10cmから50cmに達するものもあるんだとか。
これは、別の方が採取した天然のニオウシメジを持たせてもらった写真。
この大きな1本1本が集合し、さらに巨大な株を形作るわけです。
1株が10Kg程度になるのが普通で、高さ・幅とも1mを超えることもあるため、発見されるとよく地域のニュースなどで取り上げられています。
メディア向けのきのこと言えるでしょう(笑)
また、ニオウシメジは食べられるきのこで、味・食感共に良くかなり美味!
和・洋・中、様々な料理に合わせることが出来ます。
ただし、生食厳禁、加熱必須です!
名前の由来は仁王様のように大きくなることから。
ニオウシメジは栽培できる?
ニオウシメジは土から発生しますが、栽培が難しいとされる菌根菌(きんこんきん)では無く、堆肥や腐葉土などを分解する腐生菌(ふせいきん)のきのこです。
そのため、マッシュルームやフクロタケのように人工栽培が可能です。
(といっても、もちろん簡単ではありませんが)
実は、インドなどではニオウシメジの近縁種が栽培され、ミルキーマッシュルームと言う名前で流通・販売もされています。
#MILKYMUSHROOM……ongoing pic.twitter.com/QWpOdlrS6P
— EDWIN TRINIDAD (@yumihiroedwint1) October 11, 2015
また、日本でもずいぶん昔からニオウシメジの試験栽培はされていました。
ただ商業ベースで販売するまでには至らず、なかなかお目にすることが出来ないきのこだったんです。
ニオウシメジの販売にまでこぎつけた『七会きのこセンター』
ところが、近年ついにニオウシメジの安定生産から流通・販売にまでこぎつけた生産者が現れました。
それが、茨城県の城里町にある『七会きのこセンター』です!
【2021.08.10】
本日のの #ニオウシメジ
久しぶりにカメラを持ち出してみました📸#七会きのこセンター pic.twitter.com/tjuO3F5fYE— Watanabekai@七会きのこセンター (@Boo_Watanabe) August 10, 2021
七会きのこセンターは、元々マイタケやシイタケの他にも、白いお花のようなハナビラタケや、黄色が鮮やかなタモギタケなど多種類のきのこを栽培しています。
実は、これは結構異色なことです。
というのも、きのこはそれぞれ生育適温や栽培にかかる期間が異なるため、複数種類を育てると効率が悪くなりやすく、1工場で1品目だけ栽培している生産者の方が圧倒的に多いんです。
それ故に、多種類のきのこを同時に栽培している七会きのこセンターは、かなり独自の技術やノウハウ、そしてそれに挑戦した意気込みを持っているハズ。
そういった様々な要素が、ニオウシメジの人工栽培成功の裏にも隠れているんだと思います。
来たよー今年の初物収穫しました🍄#ニオウシメジ #七会きのこセンター
ちょっとサイズ的には物足りないけど、初物なので縁起🙆♂️🙆♀️🍄
約2.3kg
他の株はまだ少しかかりそうです🍄 pic.twitter.com/fgHp2J5gMH— Watanabekai@七会きのこセンター (@Boo_Watanabe) July 31, 2021
写真に写っている七会きのこセンターの渡辺さんは露木の菌友🍄
ニオウシメジの販売サイト
ニオウシメジは、七会きのこセンターさんのHPに併設されているオンラインショップで、夏季限定で購入することが出来ます。
正確な販売時期などはTwitterで告知されることが多いので、気になる方は渡辺さんのアカウントをフォローしておきましょう。
ニオウシメジの価格
販売価格 | ¥1,080(税込) |
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販売量目 | 約250g |
※夏季期間限定販売です。
ニオウシメジの食べ方
ニオウシメジは生食厳禁です。
必ず加熱してからお召し上がりください。
特に軸が太いので、適度な大きさにカットするか、じっくり中まで火が通ったことを確認してから食べましょう。
ニオウシメジは、カサの部分と軸の部分で食感や味わいが大きく異なるのが特徴です。
カサは加熱すると柔らかくなりジューシー、噛むと旨味がどんどん出てきます。
軸はしっかりした歯ごたえで、調理の味付けがしっかり絡みます。
我が家ではバター醤油でソテーして夕飯のおかずにしたところ、家族に大好評でした!
その他、カレーやシチューなどの煮込み料理や、炊き込みご飯、お味噌汁などにも合うそうです。
【動画】ニオウシメジのチーズ蒸しレシピ↓
きのこ料理研究家まんぼママ考案レシピ↓
ニオウシメジと長ネギのアヒージョ↓
ニオウシメジの保存方法
ニオウシメジは、冷蔵庫内であっても長期保存は不向きです。
入手したら出来るだけ早く料理に使いましょう。
また、七会きのこセンターさんによると、長期保存をすることで苦みが出る場合があるそうです。
商品到着後は出来るだけ1~2日以内に食べてくださいとのことでした。
まとめ
- ニオウシメジは夏から秋にかけて発生する超大型きのこ
- 七会きのこセンターさんにより人工栽培され夏季限定で販売されている
- ニオウシメジは濃厚な旨味を持ち・食感も良く大変美味しい
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