こんにちは。きのこのかわいさ知らしめたい!ちょこすき~☆です。
冬できのこが少なく寂しい思いをしているこの頃ですが、椿や水仙が咲きはじめ、もうすぐ春だなぁと感じたりしませんか?そんなあなたにきのこ観察をおすすめします。
今日は、早春に出るツバキキンカクチャワンタケに会いに行きましょう。
ツバキキンカクチャワンタケってどんなきのこ?
ツバキキンカクチャワンタケは以下の特徴を持っています。
- お茶椀や皿のような形をしている
- 中心がへこむ
- 淡褐色
- 直径は3~20mm
- 柄は長く伸びることがある
- 椿の花葉に付着し菌核を作り翌年発生する
菌核というのは土中や植物組織にできる菌糸のかたまりのことです。ツバキキンカクチャワンタケは椿の花びらなどに菌核を作ります。その菌核は土の中に埋まっています。
ツバキキンカクチャワンタケはいつ・どこで見られるの?
早春、椿の花が咲くころに椿の根本で見られます。発生場所がわかりやすいため、小さい割にはとても見つけやすいきのこです。ですが、知らなければ見つけることはほぼないので隠れキャラと言えるのではないでしょうか。
椿の季節はご存知の通り2月~3月のまだ寒い時期ですから、他のきのこがほとんど出ない時期です。きのこ好きたちはこのツバキキンカクチャワンタケを探して寂しい心を癒しています。
……だれですか?変態とか言ったの?
椿の下ではかなりの確率で発見できるのですが、他のきのこと同様にきれいに掃除され過ぎていると出ません。1年前に落ちた椿の花に菌核を作って発生する訳ですから、当然ですね。
花が落ちてそのままになっている木の根本を探しましょう。落葉が堆積している場合はそっと掻き分けてみてください。小さなかわいいお茶碗が待っているかも!
ツバキキンカクチャワンタケの名前の由来
特徴や発生場所などを説明してきましたので、みなさんお察しかもしれません。
とっても長い名前のツバキキンカクチャワンタケ、分解するとツバキ/キンカク/チャワン/タケ、漢字では椿菌核茶碗茸、となります。椿の花に菌核を作るチャワンタケという意味です。
ただ、チャワンタケと名前がついているのですが、チャワンタケ科ではなくキンカクキン科なんですけどね。(キンカクキンは菌核菌と書き、菌核を作るきのこの意味。声に出して読みたい日本語。)
名前が長すぎて面倒くさい大変なので、きのこ好きたちの間では略してツバキンと呼んでいます。というか今までタイピングするのも面倒くさ大変だった……。
ヤラセ写真を撮ってしまうきのこ
ヤラセ写真とはなんぞや……?
椿の根本とはいえ、いい具合にきれいな椿の花がいい角度で落ちていることは少ないのです。そこで!その辺に落ちて間もない、まだきれいな状態の花を拾ってきてツバキンの後ろに設置!
ほ~ら、ごらんのとおり絵になるヤラセ写真に!!
どうですか、椿が鮮やかでかわいいでしょう?
世の中のツバキン写真の8~9割ヤラセです、だいたい。「ツバキキンカクチャワンタケ ヤラセ」で検索してみてください!いっぱいヤラセ告白出てきますから(笑)
絵になるという理由以外にも、椿と一緒に写すことでツバキンだということが一目でわかるメリットもあります。こんな感じのチャワンタケやキンカクキンっていっぱいあるんで、たくさんのきのこ写真の中で見返すと何だか分からなくなっちゃうんです。
おわりに・春が待ち遠しい時に
春きのこの本格シーズンまでまだひと月以上。少しずつ春を感じられるようになってきたら、ツバキキンカクチャワンタケを探しに行ってみませんか?
ツバキンは、サザンカの樹下に出ることもありますが圧倒的に椿の下が多いです。椿とサザンカはよく似ていますが花の落ち方が違います。サザンカは花びらが一枚ずつハラハラと落ちるのに対し、椿は花ごとボトッと落ちます。この違いを覚えておきましょう。
きのこのかわいさ知らしめたい!きのこってかわいい。きのこっておもしろい。きのこってふしぎ。みなさんも早春の隠れキャラ、ツバキキンカクチャワンタケに会えるといいですね。
春きのこ本格シーズンになったらアミガサさんを探しに↓
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